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業界動向

Uber、繁忙期の3.2億件中AIエージェント経由の配車は「わずか4件」と明かす

公開 拡散指数 43

Uberの決算説明会で、ハロウィーン週の約3億2000万件の注文のうち、AIエージェント経由の配車はわずか4件、Uber Eatsでも500件にとどまったことが明らかになった。アプリなら50秒で呼べるため時短効果が薄く、自律型AIの普及にはまだ時間がかかりそうだ。

Uber、繁忙期の3.2億件中AIエージェント経由の配車は「わずか4件」と明かす
画像:tech.yahoo.com

過去1年間、シリコンバレーは「スマートフォンのアプリを開く時代は終わり、これからはAIエージェントに頼めば移動も食事も手配できる」という未来像を声高に語ってきました。

しかし、現実のビジネスが突きつけた数字は、あまりにも冷ややかでした。11月4日に行われたUberの第3四半期決算説明会で、その実態が明かされました。

3.2億件の注文中、AI配車はたった4件

Uberの最高財務責任者(CFO)であるBalaji Krishnamurthy氏によると、同社にとって第3四半期で最も忙しかった10月のハロウィーン週、UberとUber Eatsを合わせた総取扱件数は約3億2000万件に達しました。

ところが、その膨大な注文のうち、パーソナルAIエージェントを経由して行われた配車はわずか4件でした。

フードデリバリーのUber EatsではAI経由の注文が約500件ありましたが、全体の取引規模から見れば誤差のような水準にとどまっています。

Uberのダラ・コスロシャヒCEOは決算説明会で、「極めて初期の段階であり、現時点で確認できている普及の兆しは非常に限定的だ」と認めつつ、「今後利用が広がることを期待している」と語りました。

同じ状況は競合他社でも起きています。先週決算を発表したDoorDashも、AIエージェント経由の注文はこれまでに数百件程度にとどまっており、大半の顧客は依然として専用アプリを使っていると明かしました。

アプリなら50秒、AIを呼ぶ理由がない

この結果が際立って見えるのは、業界内でのAIエージェントブームがあまりに過熱していたためです。

創業からわずか1年で企業価値100億ドルをつけたInstinctをはじめ、先月米国のApp Storeで首位を獲得し1000万ユーザーを突破したMetaのMuseなど、自律型AIへの期待は高まる一方でした。OpenAIやAnthropic、Google、SpaceXAI(Grok)もこぞって独自の自律型アシスタントを投入しています。

それにもかかわらず、なぜ誰もAIでタクシーを呼ばないのでしょうか。

コスロシャヒCEOはその理由を極めて明快に説明しています。Uberアプリを使えば、通常の配車手配は平均してわずか50秒で完了します。お気に入りの料理を再注文する際も90秒しかかかりません。つまり、AIに指示を出して目的地を確認させるよりも、自分の指でアプリをタップしたほうがはるかに早くて確実なのです。

それでも同CEOは、「市場には現在約8つの主要AIアシスタントが存在し、いずれ10を超えるだろう」と述べ、「すべてのAI企業がUberとの連携を求めて協議している」と強気の姿勢を崩していません。

なぜ重要か

UberやDoorDashが公表したデータは、自律型AIエージェントという構想が直面している最初の現実的な壁を示しています。

私たちが考えるに、日常のタスクをAIに任せる上での最大の障壁は「既存アプリの完成度の高さ」です。配車やデリバリーのように、行き先や食べたいものが明確な行動は、すでにスマホアプリ上で極限まで摩擦が削ぎ落とされています。そこにAIという中間業者を挟むことは、時短になるどころか、誤認識や手違いの不安を増やすだけに終わりかねません。

業界全体にとっても、これは大きな警鐘です。AIエージェントが既存のアプリ経済を瞬く間に置き換えるという前提で巨額の資金が動いていますが、消費者の行動パターンはそう簡単には変わりません。

AI各社にとって、Uberのような生活インフラとつながることは自社モデルの優秀さを示す格好のアピールになります。しかし、最繁忙期ですら週間4件しか使われないのであれば、AIエージェントがモバイルアプリに取って代わる未来は、世間が騒ぐほど近くにはなさそうです。

情報源 (1)

  1. [1]
    tech.yahoo.com(新しいタブで開きます)原文tech.yahoo.com

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