d2r-mobile:Switch 版『ディアブロ II』をスマホでネイティブ 60fps 動作
オープンソース互換レイヤー「d2r-mobile」が公開され、ユーザー自身が所有する Switch 版『ディアブロ II リザレクテッド』を iPhone や Android でネイティブ実行可能になった。エミュレータを使わず直接コードを実行し、タッチ操作対応と安定した 60fps 動作を実現している。

d2r-mobile は、Nintendo Switch 版『ディアブロ II リザレクテッド』(拡張パック「術士君臨」含む)を、iPhone、iPad、Mac、Android、HarmonyOS 上で直接ネイティブ実行できるようにするオープンソースの互換レイヤーです。ストリーミングやエミュレータではなく、実機のプロセッサ上で元のコードを直接動作させます。
プロジェクトは GitHub 上で MIT ライセンスにて公開されています。リポジトリ内にはゲーム本体の画像、テキスト、データなどの著作物は一切含まれておらず、利用者が自身で購入した Switch 版のデータを用意して変換する仕組みです。
何ができるのか
ゲームファイルを準備すれば、完全なオフライン環境で原作そのままの冒険を楽しめます。すべてのクラス、ルーンワード、恐怖の領域、ドロップ仕様が完全再現されており、ネット接続やアカウント認証も不要です。
画面上に仮想パッドを雑に配置するのではなく、スマートフォン向けのタッチ操作がゼロから構築されています。仮想スティックでの移動に加え、地面や NPC をタップしての自動移動にも対応し、スキルボタンのドラッグで狙いをつけて発動できます。
アイテム管理も快適で、ダブルタップでの装備着脱や長押しでの一括整頓が可能です。ゲームパッドを接続すると即座に家庭用ゲーム機版の UI に切り替わり、Xbox や PlayStation のボタン表示に自動で適合します。
さらに、クリア後のやり込み要素として 100 階層の深淵ダンジョンや 12 段階のボスラッシュ、倉庫拡張、自動ポーション使用、高価値ルーンがドロップした際の振動通知なども追加されています。
仕組みと動作要件
Switch と現在のスマートフォンは同じ ARM アーキテクチャを採用しています。d2r-mobile は CPU エミュレーションを行わず、実機の aarch64 バイナリを直接実行し、OS 側のシステムコールや描画命令のみをネイティブに置き換えています。
グラフィックスは Apple デバイス向けに Metal、Android 向けに Vulkan で再実装され、シェーダーは事前に変換されるため、ロード時やシーン遷移時のカクつきが発生しません。
iPhone 17 Pro Max でのテストでは、メニューからゲーム開始まで約 1 秒で遷移し、常時 60fps を維持します。全体の消費電力は約 3.8W で 5 時間近くプレイ可能で、30fps 省電力モードなら約 1.85W まで抑えられます。
アプリ本体は約 100MB、配置するリソースデータは約 5.6GB です。iPhone 14 Pro Max 以上の iOS 端末や、Snapdragon 8+ Gen 1 を搭載した Vulkan 1.1 対応の Android 端末などで安定して動作します。
なぜ重要か
モバイルでハクスラを遊びたいプレイヤーにとって、重い Switch エミュレータを動かすより遥かに省電力かつ低発熱で、快適な操作感を得られる選択肢です。実機バイナリをネイティブ実行する手法の完成度の高さを見事に証明しています。
ただし導入には自前で Switch のデータを吸い出す知識が必要で、初期チップではテクスチャ変換の手間もかかります。環境が揃っているハッカー気質のゲーマーなら、GitHub の jhaizhou-ops/d2r-mobile をチェックしてみる価値は十分あります。
情報源 (2)
- github.com(新しいタブで開きます)原文github.com
- x.com(新しいタブで開きます)議論x.com